この世界について
イリン・クウェンタ(通称イリン)と呼ばれる世界です。
ざっくりと言えば「剣と魔法の中世風ファンタジーの世界」となります。
実際に神や精霊がいて、魔法があり、人々を脅かす魔物がいる世界です。
人間だけではなくエルフやドワーフ、獣人や竜人などさまざまな種族が暮らしています。
伝統的に同じ種族や一族ごとで固まって暮らしていますが、交流が盛んな地域では多種多様な人々が同じ場所で暮らしている光景を見かけることもあるでしょう。
ほとんどの人は生まれ育った場所から遠く離れることはありませんが、巡礼者や行商人、旅芸人、旅人、冒険者など、各地を転々と移動する者達もいます。
大雑把なイメージとして中世ヨーロッパ頃の生活水準ではありますが、エルフの知識やドワーフの技術などによって、いくつかの分野は地球の中世より優れているでしょう。
燃える水(石油)は古くから発見されているものの、その有毒さから「悪魔の水」として使用を禁じられており、精製技術もありません。
火薬はその材料の希少さから東のごく一部でのみ作られ、他地域にはほとんど知られていないでしょう。
近代的な建築物や鉄の車、鉄道、飛行機といったものはありません。移動手段は基本的に徒歩で、場合によって馬や馬車を利用します。また、一部の人々は各地への移動に転移門と呼ばれる空間転移魔法を利用することができます。
衛生面や栄養面は良いとはいえませんが、魔法や神の奇跡によって病気や怪我による死亡率は多少低くなっているでしょう。とはいえ、魔物や悪魔によって失われる命は少なくはありません。
この世界において、信仰とは当たり前にあるものです。
人々は基本的になんらかの神格を信仰する信心者です。
その信仰心には個人によって程度の差がありますが、多くの人々が深く考えることなく気楽に信仰をしているでしょう(現代でいう「好きなキャラがいる」感覚に近いものです。現代より娯楽がはるかに少ないイリンにおいて、信仰は娯楽の一種ともいえます。死がより身近な世界においては切実な救いでもあります)。
もし無信心を公言する者がいるとしたら、それは「異端」です。理解できない異物として異端審問にかけられてしまうかもしれません。
東方大陸の一部で作られている紙はまだ広く普及しておらず、文字書きに使われているのはもっぱら羊皮紙と羽ペンです。
教養ある者が手習い所を開いていたり、教会やギルドが後進育成を兼ねて学び舎を運営しているため実際の中世よりも識字率はずっと高くなっています。
それでも文章を巧みに扱える人はごく一部で、町ではメッセンジャーや代筆屋が当たり前のように働いているでしょう。
大陸は中央大陸、北方大陸、南方大陸、東方大陸、西方大陸の5つ。
また、大小さまざまな島が浮かんでいます。
各地にいくつもの国や集落があり、その風景や文化も多種多様です。
世界観を壊さない限り、参加者は自由に国や町、地形や風土などを設定できます。